人は感動すると心が温まり胸がいっぱいになったり、癒されたり、心動かされるものです。
今回は、そんな感動するお話で本当に泣ける実話をご紹介します。
盲導犬への想いが熱い運転手のお話です。
しかもこの話はリアルなお話です。
それでは紹介しますね。
バスの中で
山梨県の路線バスに勤めている友人から聞いたお話 。
職場に木村さん(仮名)というおとなしくて、口数が少なく、普段人と関わりをあまりもたない人がいるのだが、その木村さんが運転する路線では朝9時10分のいつも決まった時間に盲導犬を連れたおばさんが乗ってくる。
そのおばさんはいつもの笑顔で「おはようございます」とバスの運転手さんに挨拶するとても明るくいい人。
そのおばさんの盲導犬もちゃんと訓練された盲導犬で、いつもおばさんのとなりにぴったりとくっついて歩き、暴れたり吠えたりせず、とても賢い犬だ。
ある日、いつものようにそのおばさんが朝9時10分のバスに乗ってきて、いつものように盲導犬に誘導されて、バスの前方の席に座った。
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あるおっさんが・・
その後、バスが発車してからすぐに、背が低く、態度が偉そうなおっさんがバスの運転席の方までやって来て「いつから○○バスはバス内にペットの持ち込みが良くなった?」とバスの運転手の木村さんに言い放った。
もちろん、その言葉はおばさんに聞こえている。
木村さんはそれを聞いて「ペット?ペットなんてどこにもいませんが?どこにいるのでしょうか?」
と、すました顔。
すると、そのおっさんは「ここに犬がいるじゃないか!どっからどうみてもこれはペットじゃないか!」と声を荒げていた。
運転手の木村さんが放った一言!
それを聞いた木村さんがたった一言。
「その犬はそのお客さんの目ですから。」
とすらりと答えた。
この時点でバスの車内は「運転手、本当によく言った!」という感じの雰囲気になっていた。
ただ、このおっさんは自分から文句を言い出したから、引っ込みがつかない様子。
だから「それはお前の屁理屈じゃないか。俺は犬の匂いが大嫌いなんだ。偉そうなことを言わないで、早くこいつらを降ろせよ!!」とさらに声を荒げていた。
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セオリー通りではない木村さん
こういう時、普通ならクレームを出さないように、
「お客様、大変申し訳ございません。」
「お客様を不快にさせてしまい申し訳ございません。」などと何とかクレームを出さないようにお客さんをなだめることはサービス業であるバス運転手の間では当たり前だった。
ただ、普段は口数が少ない木村さんは対応はセオリー通りではなかった。
木村さんはいきなりバスを路肩に停車させると・・・
「金はいらねーから、お前がここで下りろ!ちょっと歩けば停留所があるから、あと20分もすれば次のバス来るからよ、それに乗れ!」
とバスの中が響き渡るほどの大声で・・。
その後・・
当然、その日にそのおっさんからクレームの電話が来た。
もちろん、クレームが来たら上司から「どういうことだ?」と説明が求めらるところだが、その木村さんの上司は木村さんの行動を咎めることは一切しなかったという。
なぜ、上司は木村さんの取った行動を知っていたのだろうか。
それは、あの盲導犬を連れたおばさんが木村さんの行動に感謝の電話をその上司に伝えていたらしい。